百日咳の検査方法は?その診断基準はどうなっているの?

病気

咳がなかなか治まらない、いつもの咳とはなんとなく違う。

もしかしたら、風邪じゃない?と不安になりますよね。

初期は風邪症状に似ていますが、徐々に咳が強くなってくる場合、

『百日咳』かもしれません。

百日咳という名前は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

しかし実際に百日咳にかかったらどのような検査を受けて治療するのか

知っている人は少ないですよね。

そこで、百日咳の症状や検査方法について紹介したいと思います。

実は百日咳の診断基準は世界でバラバラ?

百日咳は,百日咳菌という細菌による急性呼吸器の感染症です。

一年を通じて発生がみられ,患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる

細菌によって感染します。

また百日咳菌の感染力は強く、接触感染でもうつることがあるため、菌が付着した

物に触れることでも感染する可能性もあります。

7~10日程度の潜伏期間を経て、はじめは風邪症状がみられ、徐々に咳が強くなり、痰が出るのが特徴です。

もう少し詳しく症状を見てみましょう。

最初は、風邪のような症状が1~2週間ほど続き、軽い咳や鼻水、くしゃみ、

微熱などが見られます。

徐々に咳の回数や程度がひどくなります。

激しい咳は徐々に治まりますが、時々発作性の咳がみられるようになります。

発作性の咳は、短い咳が連続して出て、息を吸うタイミングで「ヒューヒュー」

という音がするのが特徴です。

また、顔のむくみなどが現れることもあり、このような咳発作が約2~6週間持続し、症状が落ち着いてきても、数週間の間は軽度の刺激で咳が出る状態が続きます。

咳が治まるまで約100日間(3ヵ月程度)続くことから、百日咳と呼ばれているんです。

もともとは百日咳の患者は子どもが多く、ワクチン接種が普及するのに伴って

その数は減ってきました。

しかし現行ワクチンの免疫持続期間は4~12年とされ、乳幼児期に接種した

ワクチンの効果が減弱し近年では、ワクチンの効果が弱まった青年や成人の

患者が増加しいます。

また、生後6ヵ月未満の新生児や乳児が感染すると死亡率が高まるため、注意が

必要です。

感染拡大を防ぐためには早期診断・早期治療が求められています。

次に、検査の方法について紹介します。

百日咳の検査には、「遺伝子検査」「培養検査」「血清学的検査」があります。

遺伝子検査は、LAMP法やPCR法というものをおこないます。

方法は、鼻咽頭を綿棒で拭い、そこに含まれる病原体DNAを増幅して診断する方法です。

抗菌薬の投与がまだ行われていない初期の段階では、精度が高く有効とされます。

また、培養検査では、採取した鼻咽頭の粘液から細菌を分離し培養し検査を行います。ただし、発症から時間がたっているケースや抗菌薬を使用している場合、成人の患者では、百日咳菌を検出することが難しくなることもあります。

血清学的検査は、採血により、抗PT IgGを測定し検査をします。

血清診断では患者のワクチン歴を考慮する必要があり、 世界保健機関(WHO)では

免疫系が十分に発達していない乳児および百日せきワクチン接種後1年未満の

患者には適用できないとしています。

しかし、抗PT IgGの診断基準値は各国によってバラバラなんです。

日本では、2016年に日本小児呼吸器学会・日本小児感染症学会から患者の

ワクチン歴を考慮した診断基準と診断のフローチャートがガイドラインとして

出されています。

この他、咳発作がひどい場合には、肺炎の合併や気胸、肋骨骨折の有無などを

評価するため胸部エックス線検査などを行う場合もあります。

百日咳検査キットの仕組みはこうなっている

日本では特異性の高い検査法として、百日咳菌LAMP法が開発されました。

百日咳菌LAMP法を用いた百日咳菌検出試薬キットは早期診断に有用とされ、

国内外で流行する百日咳菌に対し高い検出感度を持つとされているんです。

いくつか出ている検査キットを紹介します。

≪Loopamp® 百日咳菌検出試薬キットD≫

こちらの製品は、ヒト由来検体(後鼻腔拭い液)から抽出した百日咳菌DNAを

LAMP法により、迅速・簡便に検出する試薬です。


あらかじめ反応チューブのフタに乾燥した増幅試薬が固定されているため、

試薬調製が不要です。

また、検査時間も迅速です。増幅反応から検出までを同一チューブ内(閉鎖系)で

ワンステップにて行い、約40分間で検査が終了します。

ただし、検査キットで陰性であっても、疾患としての百日咳菌感染を否定するもの

ではなく、診断は本製品による検査結果のみで行わず、他の検査結果や臨床症状を

考慮して総合的に判断すしてほしいとされています。

≪「ノバグノスト 百日咳/IgM」「ノバグノスト 百日咳/IgA」≫

「ノバグノスト 百日咳/IgM」と「ノバグノスト 百日咳/IgA」は、ワクチンの影響

を受けないのが特徴です。

1回の検査で感染初期に発現する抗体を測定できる血液による検査です。

IgM抗体は病日15日,IgA抗体は病日21日をピークに発現し,IgA抗体はIgM抗体よりも持続する事が国内臨床試験で確認されています。

「ノバグノスト 百日咳/IgM」と「ノバグノスト 百日咳/IgA」は、百日咳の

早期診断にてきしている検査といえます。

血液の検体量は、血清 0.2mL 程度で、検査に要する日数は4~7日です。

検査キットが普及したことにより、早期発見・早期治療が可能になってきてるん

ですね。

まとめ

百日咳は初期は風邪症状と似ているため、見分けがつかないことがあります。

しかし、咳がいつまでも続いたり、どんどん悪化してきていると感じたら、

すぐに医療機関を受診しましょう。

早期発見は、早期治療としても大切ですが、百日咳は感染症なので、他の人に

感染を広げないためにも重要な事です。

百日咳というあまり身近ではない病気ですが、検査キットで簡単に診断ができます。

おかしいなと思ったら早めに受診してくださいね。