子どもが生まれるともらえるお金の一つに『子供手当』があります。
今では当たり前のようにもらっているお金ですが、子供手当がいつから
ある制度なのか、あまり分らないですよね。
実は、制度の内容は今と違いますが、1970年代から子どもにお金が
支給される制度は創設されていたんです。
子供手当は、何度も制度の内容を変えて、今の制度にたどり着いているんです。
そこで、子供手当がいつからできたのか、制度の変容と一緒にまとめて
みました。
また、子供手当は年齢や兄弟の有無によって金額が変わります。
子供手当がもらえる期間も踏まえて紹介したいと思います。
子供手当はいつからあるの?

児童手当の制度は、1972年に創設されました。
児童を養育している者に手当を支給し、家庭生活の安定と児童の健全な
育成・資質の向上に資する、という目的で創設されたものです。
- ≪1972年 制度発足≫
当初は支給対象が5歳未満の第3子以降とされていました。
支給額は月額3,000円でした。
≪1975年10月 制度拡大≫
1975年10月以降は、支給対象が義務教育終了前の第3子以降とされました。
支給額は月額5,000円に増えました。
- ≪1986年 制度改正≫
支給対象は義務教育就学前の第2子以降に。 - 支給額は第2子が月額2,500円、第3子以降が5,000円となりました。
- ≪1922年 制度改正≫
支給対象は3歳未満の第1子から、支給額は第1・2子が月額5,000円、 - 第3子が月額10,000円。
- ここで第3子の支給が開始されました。
- ≪2004年 制度改正≫
支給対象は小学校第3学年の修了前までに拡大。 - 支給額は変更なし。
- ≪2006年 制度改正≫
支給対象は小学校第6学年の修了前までに拡大。 - 支給額は変更なし。
- ≪2007年 制度改正≫
乳幼児加算にともない3歳未満の児童にかかる手当額について第1子から - 一律月額10,000円に変更。
- 3歳以降の第1・2子の支給額は引き続き月額5,000円。
- ≪2010年6月 従前制度廃止・子ども手当施行≫
新たに「子ども手当」での支給が開始。 - 支給対象は中学校修了前までに拡大。
- 支給額は対象となる子ども1人につき月額13,000円に変更。
- ≪2011年10月≫
3歳未満/小学生の第3子以降の支給額が月額15,000円に、 - 3歳から小学生の第1・2子/中学生の支給額が月額10,000円に変更。
ただし、現在子ども手当が支給されている世帯も含め、対象者は全員、市区町村に受給申請が必要となる。
開始当初の支給対象は5歳未満の第3子以降、支給額は月額3,000円でした。段階的に拡大して、昭和50(1975)年10月からは、義務教育終了前の第3子以降、支給額は月額5,000円に。
支給対象が第1子まで拡大されたのは平成4(1992)年で、その後も制度改正により、支給対象や支給額が変更されています。
1986年までは、支給対象が第3子以降だったので、その当時のママやパパは、
子育て時期の恩恵を受けた人が少なかったかもしれませんね。
また、2010年には「子ども手当」となりました。
現在は「児童手当」という名で、以下のようになっています。
≪支給額≫
・0歳~3歳未満・・・月額 15,000円
・3歳~小学生・・・・月額 10,000円(第3子以降は15,000円)
・中学生・・・・・・・月額 10,000円
ここで注意することは、子供手当には所得制限があります。
所得制限がかかると、子供1人あたり月額5,000円が支給させます。
ちなみに子供手当はいつまでもらえるの?

子育て世帯への助成である「子供手当」。大半の方がその存在は知ってい
ますよね。
でも、子供手当がいつまでもらえるのか、年齢が上がるにつれて金額がいくらに
なるのか曖昧な方も多いと思います。
そこで、現在の子供手当の支給対象や支給額についてまとめました。
2017年現在の制度では、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育する方に子供であては支給されます。
≪支給額≫
・0歳~3歳未満・・・月額 15,000円
・3歳~小学生・・・・月額 10,000円(第3子以降は15,000円)
・中学生・・・・・・・月額 10,000円
子供手当には所得制限があります。
所得制限がかかると、子供1人あたり月額5,000円が支給されます。
この子供手当をずっと貯めていくとどのくらいになるのでしょうか。
今年生まれた子どもの児童手当を中学校卒業まで使わずに積み立てた場合、
支給総額はいくらになるのか計算してみました。
第1子で、所得が制限限度額よりも少ない、と仮定して試算してみると、
支給総額は198万円になります。結構な金額になりますね。
内訳としては、
0歳から3歳未満・・・15,000×36ヶ月=540,000円
3歳から小学校終了前・・・10,000×108ヶ月=1,080,000円
中学生・・・10,000×36ヶ月=360,000円
となります。
文部科学省の「子供の学習費調査(平成26年度)」によると、幼稚園3歳から
高等学校第3学年までの15年間、すべて公立に通った場合、学習費総額は
約523万円と言われています。
その他に、塾やクラブ活動など子どもにかかる費用はかかってきます。
子供手当をどのように活用するかは各家庭で様々です。
子供手当を毎月の子育て出費に使うか、中学卒業後に備えて貯蓄するかは、
それぞれの家庭で決めて活用しましょう。
まとめ

子供手当は、何度も制度改正をして現在の形になったことが分りましたね。
制度をよく理解することは、子供手当でもらえるお金の使い方を考える
よい機会になりますよ。
将来子供手当がいくらになるのか、年齢が上がると支給される金額はいくらに
変更するのか。
制度をよく把握して、子供手当の使い方をしっかり計画してみましょう。