【よくわかる】睡眠障害の治療法!睡眠薬に頼るだけじゃない

人間関係

睡眠障害と聞くと、「眠れない病気」と思われがちですが、それだけでは

ないんです。

眠りたくないのに眠ってしまうという病気もあります。

睡眠障害の治療には、睡眠薬が処方されますが、飲んでいくうちに

薬に慣れてしまい効き目が弱くなるなんて話しを聞いたことありませんか?

昔は優れた催眠作用を有するものの、繰り返し使用することにより薬剤の

効果が弱くなったり、耐性が付いてしまう薬が多くありました。
また止められなくなりやすい依存性も。

しかし、現在の薬は安全性が高く、くせになって量をふやさないと
だんだん効かなくなるということはほとんどなくなりました。

では、なぜ今も「薬が効かなくなった」と耳にするのでしょうか。

実は、睡眠薬を正しく飲めていない場合がほとんどなんです。

今回は、睡眠薬の正しい飲み方を紹介すると同時に、睡眠障害の治療において

薬に頼らない治療法についても紹介していきたいと思います。


睡眠障害の治療で睡眠薬が効かないようになってしまったら

睡眠障害とは、睡眠を行う場合に障害などがあって睡眠ができない状態のことです。

このため、睡眠を十分に行うことができないために、体調が悪くなったり

集中力が切れやすくなるなどの問題があります。

睡眠障害では、適切な睡眠をとることができないため、昼間に強い疲労を

感じたり、眠気を感じたりします。

また、注意力や判断力の低下がみられ、学業成績や職場での作業効率が低下し、

日常生活に支障をきたす症状がみられます。

適切でない睡眠とは不眠のみならず過眠も含まれます。

この障害の一種であるナルコレプシーは、昼間に突然耐えがたい睡魔に襲われ、

入眠状態に陥ることもあるんです。

不眠症の治療では、まず生活環境を改善し、睡眠習慣の指導が行われます。

それでも治らない場合には、必要に応じて睡眠薬が使われます。


現在使われている薬は、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、

メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬の4種類です。


ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、脳の神経活動を全般的に抑えることで

眠りやすくする薬です。

日本では約50年前から使われていて、種類も多く、作用の持続時間が

短いものから長いものまであります。

しかし、ふらつきなどの副作用が出やすく、やめにくいという問題点があります。


非ベンゾジアゼピン系は、不眠の改善作用に特化して、筋肉を緩めるような

作用が少ないことから、ふらつきや転倒の危険性が緩和されています。


メラトニン受容体作動薬は、体内時計の調整作用に関係するメラトニンという

ホルモンと同じような作用があり、夜型や睡眠時間のずれが治らない場合に

効果が期待されています。


オレキシン受容体拮抗薬は、目覚めを促す働きのあるオレキシンという

ホルモンの作用を遮断し、眠れるようにする薬です。

世界に先駆けて2014年から日本で使われ始めた、最も新しい睡眠薬です。

睡眠障害の治療中に患者さんから、「睡眠薬がぜんぜん効かない」

「もっと効く薬ありませんか?」なんて話を聞くことは多くあります。


その場合、薬が合わないのではなく、薬の使い方が間違っていることが

意外と多いんです。


正しい使い方をすれば睡眠薬はよく効く薬ですし、安全な薬でもあります。

正しい睡眠薬の飲み方を7つ紹介します。

1 睡眠薬は寝る一時間前に飲む

眠剤の効果がみられるのはだいたい服用後30~60分後です。
 「早く効いてほしいから」と何時間も前にのんでしまっても、自分が眠りたい

時間より薬の効くピークが早くきてしまってかえって眠れなくなってしまいます。

2 睡眠薬をのんだら横になる

眠剤をのんだ後に起きて動いていると、せっかく効き目が出てきていても

眠気が飛んでしまいます。

テレビを観たり、動いたりしないで、眠剤をのんだら横になりましょう。

3 適当な時間に使う

自分本来の生活パターンを考え、いつも眠る時間に合わせて薬をのみましょう。
午後や夕方早くに眠剤を使っても、むしろ夜の睡眠を妨げる原因になることが

あります。

4 処方されたのみ方を守る

「薬が効かない」といって、一度にたくさんのんだり、次々と追加で

睡眠薬をのむことは避けましょう。


ふらつきが出たり、次の日にひどく眠気が残ったり、寝ぼけたような状態に

なることもあります。


飲んでから1~2時間が効果がよく出る時間なので、その時間までは

効き目が出るのを待ってみましょう。

追加の睡眠薬については主治医と使い方をよく相談しましょう。

5 お酒と一緒にのむのはダメ

お酒と一緒にのむと、両方の効果を強めてしまい、ふらつきや記憶障害、

ねぼけなどが出る場合があります。


またお酒を使うと寝つきはよいのですが、かえって眠りが浅くなり、

睡眠の質を悪くします。


お酒は睡眠薬よりかなり依存性が高いため、睡眠薬代わりに使うと

癖になりどんどん量も増えていってしまいます。

6 睡眠薬をのむ前のカフェインやニコチンの摂取を控える

コーヒーやお茶に含まれるカフェインやタバコに含まれるニコチンは、

脳にとっては刺激物で眠りを妨げる効果があります。


夕方以降のお茶やコーヒーは控えましょう。カフェインはチョコレートや

ドリンク剤にも含まれています。


また眠る一、二時間前からはタバコの摂取も控えたほうが眠剤の効きはよくなります。

7 無理してやめたり、急にやめたりしない

自己判断で睡眠薬を止めることは避けましょう。

必ず、医師の判断を確認して薬を調整しましょう。

睡眠障害の治療で薬を使わない方法とは?

睡眠障害において、睡眠薬による治療の他に、非薬物療法といって薬を

使わない治療法があります。

不眠症の治療において薬物療法はとても重要ですが、最近は睡眠環境を

整えることも不眠の改善に効果的だといわれています。

まずは、寝室環境を整えましょう。

うるさかったり明るすぎたりすると、脳が刺激されるためなかなか寝つく

ことができません。

また、寒過ぎても暑過ぎても睡眠の妨げになるので、部屋の温度や湿度を

快適に保つことが必要です。

さらに、寝具選びも重要です。

一般的に、柔らかく軽い掛け布団、適度な堅さの敷布団、ほどよい高さの枕が

よい寝具といわれています。

もちろん、寝心地のよさも大事な要素です。素材や肌触りにまでこだわって

快適な寝具を選びましょう。

特に枕は、高さや堅さが肩から首のカーブに合っているかどうかが

重要なポイントです。一度今使っている枕が自分の身体に合っているか、

チェックしてみましょう。

次に適度な運動です。

慢性的な運動不足はストレスを増大させ、不眠の原因になります。

適度な運動でストレスを解消し、精神的なリフレッシュを心がけましょう。

就寝前に布団の上で手軽にできるストレッチもお勧めです。

就寝前のストレッチは、筋肉のこりをほぐすだけでなく、副交感神経にも

働きかけて眠りやすくしてくれます。

スムーズな眠りを得るためには、眠る1~2時間前から脳をリラックス

させるよう心がけましょう。

勉強や仕事など頭を酷使するような作業は避けて、お気に入りの音楽を

静かに流したり、軽めの雑誌や本を読んだりしましょう。

寝る前に37~39℃のぬるめのお風呂に入ると心身ともにリラックスできます。

室内の照明を少しダウンさせるのも効果的です。

こんなことが治療なの?と思うかもしれませんが、睡眠障害において生活環境を

改善することはとても重要なことなんです。

規則正しい生活、寝やすい環境つくり、体つくりに取り組むことで、薬を

使わなくても睡眠障害を改善できることもあります。

まとめ

人間にとって睡眠は身体の休息はもちろん、脳が休息するための大切な時間です。

睡眠障害の治療で薬が効かなくなってきていると感じている方も、もう一度薬の

飲み方を見直してみましょう。

また、薬を使う前に生活習慣を改善して、心も身体も健やかに保ち、

質の良い睡眠を心がけてみましょう。